代々木ではたらく

これからの働き方を考える

お客さんと戦う、

東京は雨模様で、だいぶ気温が下がっている。

今日は打ち合わせを2件、少し寝不足な顔でお客さんのところに向かった。折りたたみ傘の水滴が、書類を濡らさないようにバッグに入れる。相手も少し寝不足のようないでたちで、ふらっと現れた。好きなMacの新製品の話を少しして、本題に入る。いつもはとても厳しいクライアントが今日はなぜか優しかった。僕の仕事量が増えないように色々手を回し、工夫してくれた。なんの前触れなのだろうか。もしかして予算が少ない?それとも納期が短い?そんな事を考えながら、内容を聞いていた。いつも通り。なんの滞りもなく完了できる内容だ。納期も余裕がある。結局不思議な優しさの理由は分からなかった。

さっくりと1件目の打ち合わせをすませると、2件目の打ち合わせに向かった。雨はふったりやんだりを繰り返し、お昼過ぎにもかかわらず、夕方のような空気が流れていた。

 

昨日の「天才と戦う、」に引き続き、戦うシリーズを考えてみたい。「今夜のテーマはお客さんと戦う、」だ。今夜もよろしくおねがいします。寒くなってきたので、コーヒーでも入れて、あったかく夜をすごそう。

 

お客さんの存在

お客さんと戦うって?お客さんは戦う相手じゃなく、仕事を発注してくれたり、お金を払ってくれる相手じゃないの?確かにそうだ。とてもとてもありがたい存在。お客さんがいなければ仕事は成り立たない。そう、成立しないのだ。仕事の半分はお客さんでできているといっていい。弊社の仕事はほとんどBtoB、会社 対 会社の仕事がほとんどだ。でも、実際のところ会社どうしの付き合いという感じではなく、個人と個人の密接なコミュニケーションで成り立っている。みなさんの会社もそうなのではないだろうか?。仕事のスケールや、内容ではなく、その相手、その人が好きだから一緒に仕事をしている。お客さんってそういう存在だ。

 

お客さんとの関係

「 お客様は神様です」という時代があった。今もそういう関係のところがあるのかもしれない。お客さんの言うことは絶対で、言われた事は全部聞く。価格もお望み通り。それでは問題は解決しない。こちらは納品物をつくる。相手は対価を払う。本来は上下関係などなく、対等な存在だ。もしそうでないなら、何か行程に無駄が発生していたり、力がうまく生かせていなかったり、いい仕事ができていない可能性がある。

 

お客さんと戦う

結局、何と戦ってやがるんだこいつは?と言う事なのだが、ようはお客さんと一緒に戦うということだ。僕は全然神様だなんて思っていない。同じ目標を達成する仲間という関係。向き合うのではなく、同じ方向を向いて一緒に走って行く。相手の達成したい目標に向かって、今抱えている課題を共有してもらって、最適な方法を一緒に考える。相手が「こうしたい」というのがあってもそれが最適ではないと分かった場合、もっといい方法を伝える。(それを採用するかどうかは相手が決める事。半分はこちら、半分はあちら側)こっちはその道のプロなんだから、お客さんよりもある1点では解決能力が高い。そう信じて。そうでなくては仕事にならないし、そのために呼ばれているのだから。

一緒に戦うという姿勢は、お客さんを単なる仕事相手として接するのではなく、人間として血の通ったコミュニケーションをするという姿勢だ。お互いに相手をこころから信頼し、尊重できる関係性。そういう関係であれば仕事はぐっと面白くなる。そしてとても楽なのだ。そういうお客さんとずっと一緒に仕事をしていきたいと思う。