本はいい。
中学校の頃だろうか、親に本を読めとよく言われていた。
本を読むのも、文章を書くのも大の苦手だった。
どんな本を読んでいいか分からなかったし、本の何が面白いのか全く分かっていなかった。
そのとき無理矢理読んでいたのは、シートン動物記と、2匹のカエルが出てくる小説だったタイトルは忘れた。とてもつまらなかったのを覚えている。
多分、今これらの本を読んでもつまらないと思う。僕にとっては。
本が嫌いだったのではなく、自分の好きなジャンルに出会えてなかっただけだ。
26歳くらいまで本を読めずにいた。今思えば、死ぬほどもったいない、、
26歳の夏、ある出来事を境に月に10〜20冊くらいの本を読むようになってしまった。今も週に2〜3回は本屋さんに行くしネットでも買う。
26歳の夏に何があったかというと、特にすごい事があったわけではない。
沖縄に向かう飛行機の待ち時間、空港の本屋で暇をつぶしていた。
たまたまぱらぱら読んでいたある本が面白すぎた。
そこからそのジャンルにどっぷりはまってしまったのだ。
それ以降、本が大好きになってしまった。
本がなぜ面白いかも自分なりに分かった。
本には時間が圧縮されている。
著者の知識や、歴史、空間が、膨大な時間となって圧縮されている。
それを数時間のうちに自分のものにできるのだ。
時間を1日24時間を超えて手に入れることはできないが、
相対的に圧縮した過去の時間を受け取ることはできる。
その方法の一つが読書だ。